効果効能

トレティバ20mg(イソトレチノイン)の適応症

• 重症尋常性ざ瘡(結節性・嚢胞性ニキビ)

  このタイプのニキビは、皮膚の深い部分にまで炎症が及ぶため、触ると硬く痛みのあるしこりや膿をたっぷり含んだ大きなブツブツ(膿疱)が繰り返し現れます。
  赤みや腫れが非常に強く、一度発症すると簡単には治まらず、治療を繰り返しても何度も再発しやすいのが特徴です。

  さらに、炎症が長期にわたり皮膚の奥まで及ぶため、治った後もクレーターのような深い瘢痕(ニキビ跡)を残すことが多く、外見上の悩みや心理的ストレスが特に大きくなりがちです。
  放置すると重篤な跡を残してしまうリスクが高いため、できるだけ早い段階で適切な治療を行い、皮脂分泌や炎症そのものを根本から抑えることが重要になります。
  
  

• 中等症のニキビ(他の治療で十分な効果が出ない場合)

  中等症のニキビでは、一般的には外用のレチノイド(ディフェリンゲルなど)や過酸化ベンゾイル(ベピオゲルなど)、抗菌薬の外用・内服などがまず選択されます。
  しかし、中にはこれらの標準的な治療を数ヵ月以上継続しても症状が思うように改善せず、何度も再発を繰り返してしまうケースがあります。

  このような場合、皮脂の分泌量や毛穴のつまり、炎症を起こすメカニズムそのものを根本的に抑える治療が必要です。
  特に、ニキビが同じ場所に繰り返し現れ、赤みや膿疱が慢性化してしまっている場合には、トレティバ(イソトレチノイン)のような内服薬によるアプローチが効果的となります。
  
  

• 広範囲に発症し日常生活に支障を来す場合

  ニキビは顔だけではなく、背中や胸、肩など、身体の広い範囲にまで多発することがあります。
  このタイプのニキビでは、膿を持った赤いブツブツ(膿疱)が身体中に広がっているため、衣服との擦れや圧迫によって強い痛みや不快感を引き起こし、日常生活に支障をきたすことが少なくありません。

  また、肌が露出する機会の多い夏場やスポーツ活動の際には、周囲の目が気になり、自信をなくしたり、人目を避けるようになったりと、心理的な負担も深刻になりやすい傾向があります。
  このような広範囲にわたる難治性ニキビの場合は、早期からイソトレチノインの様に皮脂の過剰分泌を根本から抑えることで、身体面と心理面の両方で改善が期待できます。
  
  

トレティバ20mg(イソトレチノイン)の作用機序

「皮脂を減らす」→「毛穴を詰まらせない」→「菌を増やさない」→「炎症を抑える」という4段階に同時に働くため、他の治療で治りにくい難治性ニキビでも4〜6ヵ月で90%超の病変減少が期待できます。

使用方法

以下の服用方法を守ってご使用ください。

トレティバ20mgの飲み方(用法・用量)

服用時のポイント

• 食後すぐに飲む

  イソトレチノインは脂溶性なので、脂質を含む食事と一緒に服用すると、空腹時に比べ吸収率が約1.5倍になり、十分な効果が得られます。
  
  

• 乾燥対策をする

  乾燥(特に唇や皮膚の乾燥)はよくみられる副作用なので、気になる時はワセリンや保湿クリームを手元に用意して、こまめにケアしましょう。
  また、コンタクトレンズを使っている方は、目が乾燥しやすくなることがあるため、ドライアイ対策として人工涙液を常備すると安心です。
  
  

• 服用を忘れた時

  飲み忘れに気づいた場合、その日のうちであれば気づいた時点で速やかに服用してください。
  ただし、翌日以降に気づいた場合は、忘れた分を追加で飲まず、次回から通常通りの量を服用してください。
  
  

服用頻度

トレティバ20mgは、1日1回服用してください

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には服用を中止するなどの対応をとってください。

また、トレティバ(イソトレチノイン)を服用している方にみられる副作用の多くは、ビタミンAを高用量で服用している方にもみられます。(皮膚や粘膜の乾燥、例えば唇、鼻腔、眼など)

禁忌

併用禁忌

以下の薬剤との併用はお控えください。

ビタミンA

ビタミンA過剰症を発症するリスクがあるため、患者はビタミンAを併用薬として服用しないでください。

テトラサイクリン系抗菌薬

• ミノサイクリン
• ドキシサイクリン　など

頭蓋内圧が上昇する可能性があり、頭痛や視覚障害のリスクが高まります。

血中脂質を上げる可能性がある薬剤

プロゲステロンの多い経口避妊薬や、一部の抗てんかん薬などを併用すると、血中脂質の異常が起きやすくなる場合があります。

併用注意

以下の食材や治療と併用する際は、ご注意ください。

アルコール(飲酒)

肝機能に影響が出やすくなり、副作用リスクが増加するため、飲酒は控えめにすることが推奨されます。

ピーリング剤・レーザー治療などの皮膚刺激を伴う治療

皮膚が敏感になりやすいため、治療期間中および終了後数ヵ月間は、刺激の強い治療は避けることが望ましいです。

保管方法

• 高温、多湿、直射日光を避けてください

  医薬品は、光や温度、湿度など外的要因によって効能が落ちる可能性があります。
  特に指示がない場合は、直射日光や高温を避けて、室温(1～30℃)で保管してください。
  
  

• 冷所での保存は避けてください

  特に冷所保存の指示がない場合、冷蔵庫で保管する必要はありません。
  
  

• 子どもの手の届かないところに保管してください

  子どもの誤飲を防ぐため、手の届かない高いところなどに保管してください。
  また、子どもの目を引くようなお菓子の缶などで保管しないよう注意してください。
  
  

• 期限の切れた薬剤は使用を控えてください

  医薬品の使用期限は必ず守ってください。
  使用期限が過ぎた医薬品は、効果が落ちてしまったり、思わぬ副作用が発生する場合があります。
  服用前に使用期限を確認してからご使用ください。
  
  

• 容器の入れ替えはお控えください

  それぞれの医薬品に応じて包装に工夫がされていますので、シートから出したり、別の容器に移し替えて保管しないでください。
  中身や使用方法がわからなくなってしまう場合があります。
  誤用を防ぐためにも、元の容器のままご使用ください。
  
  

• 医薬品以外のものと一緒に保管しないでください

  食品などと一緒に保管すると、誤用してしまう恐れがあります。
  
  

• 余った医薬品は、適切に処分してください

  飲み残したものや期限が切れた医薬品は、処分してください。
  処分方法に不安がある場合は、薬剤師に相談してください。
  
  

参考サイト

当商品ページは、これらのサイトを参考として制作しております。
Label： ACCUTANE- isotretinoin capsule, gelatin coated - DAILYMED
Isotretinoin capsules (Roaccutane)： medicine to treat acne - NHS