キッセイ薬品工業

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英語表記Kissei Pharmaceutical Co., Ltd.
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設立年月日1946年8月9日
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代表者神澤 陸雄
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国日本
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所在地〒399-8710 長野県松本市芳野19番48号
経営理念に込められた社会貢献への思い
キッセイ薬品工業は、1946年に長野県松本市で創業された日本の製薬企業です。
創業以来、「純良医薬品を通じて社会に貢献する」「会社構成員を通じて社会に奉仕する」という経営理念のもと、革新的な医薬品の開発と提供に取り組んできました。
同社の歴史は、戦後の日本の医療ニーズに応えることから始まりました。
創業者の神澤邦雄は、当時不足していた医薬品の供給を目指し、キッセイ薬品工業の前身となる興和化学工業株式会社を設立しました。
その後、1964年に社名をキッセイ薬品工業株式会社に変更し、本格的な研究開発型製薬企業への道を歩み始めました。
キッセイ薬品工業の企業理念は、単に利益を追求するだけでなく、社会に貢献する医薬品の開発と提供を通じて、人々の健康と福祉の向上に寄与することを目指しています。
この理念は、同社の行動憲章にも反映されており、「世界の人々の健康および医療の向上に貢献する」ことを明確に掲げています。
近年、キッセイ薬品工業はデジタル技術の活用やオープンイノベーションの推進など、新たな取り組みにも積極的にチャレンジしています。
特に、AI(人工知能)やビッグデータ解析を活用した創薬プロセスの効率化に注力しており、より革新的な医薬品の創出を目指しています。
キッセイ薬品工業は、これらの理念と取り組みを通じて、日本を代表する研究開発型製薬企業としての地位を確立し、持続的な成長を実現することを目指しています。
同社の挑戦は、日本の製薬産業の未来を切り開くとともに、世界の医療の発展に貢献するものとして注目されています。
主要製品に見るキッセイ薬品工業の強み
キッセイ薬品工業は、特色ある医薬品の創出を目指し、独自の研究開発戦略を展開しています。
主要製品としては、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善する「ユリーフ」、慢性腎臓病患者における高リン血症治療薬「ピートル」、パーキンソン病治療薬「ドプス」、2型糖尿病治療薬「グルファスト」、そして高脂血症治療薬「ベザトール」が挙げられます。
これらの製品は、各疾患領域で高い評価を受け、多くの患者の治療に貢献しています。
キッセイ薬品工業の研究開発戦略の特徴として、まず重点領域への注力が挙げられます。
同社は泌尿器系疾患、代謝性疾患、神経系疾患を重点領域として設定し、これらの分野での新薬開発に注力しています。
これにより、高齢化社会において急増する医療ニーズに対応した製品の開発が進められています。
また、オープンイノベーションを積極的に推進しており、大学や研究機関、ベンチャー企業との協力を通じて、最新の科学的知見や技術を取り入れています。
これにより、革新的な医薬品の開発が加速し、アンメットメディカルニーズに応えることが可能となっています。
さらに、キッセイ薬品工業はデジタル技術の活用にも力を入れています。
AIやビッグデータ解析を活用することで、創薬プロセスの効率化を図り、より迅速かつ効果的な新薬開発を実現しています。
グローバル展開にも積極的で、日本国内だけでなく、海外市場を視野に入れた医薬品開発を推進しています。
これにより、世界中の患者に対して質の高い医療を提供することを目指しています。
ライフサイクルマネジメントも重要な戦略の一つです。
既存製品の新たな適応症を探索したり、剤形を改良することで、製品価値の最大化を図り、長期的な視点で製品の有効性を高めています。
こうした取り組みにより、既存の治療法をさらに進化させ、患者の治療選択肢を広げています。
キッセイ薬品工業のサステナビリティへの取り組み
キッセイ薬品工業は、「純良医薬品を通じて社会に貢献する」という経営理念のもと、社員と社会に対してさまざまな責任を果たす取り組みを行っています。
まず、社員との関わりにおいては、ワークライフバランスの推進に力を入れています。
全社一斉有給休暇取得制度(年2日間)やメモリアル休暇制度(年3日間)を設け、有給休暇の取得を促進するだけでなく、ノー残業デーの設定や時間外労働の削減にも取り組んでいます。
これらの施策は、前立腺肥大症治療薬「ユリーフ」や糖尿病治療薬「グルファスト」などの開発・製造に携わる社員の働き方改革にも大きく貢献しています。
さらに、次世代育成支援として「一般事業主行動計画」を策定・実施し、社員が仕事と子育てを両立できる環境を整備しており、その成果として「くるみん」認定を複数回取得しています。
これは、慢性腎臓病治療薬「ピートル」などの長期的な研究開発を支える基盤となっています。
加えて、「自律型人材の育成」をメインビジョンに掲げ、社員のスキルアップとキャリア開発を支援する教育プログラムを実施し、パーキンソン病治療薬「ドプス」などの革新的な医薬品開発を担う人材の育成に努めています。
社会への責任においては、環境保護活動に積極的に取り組んでいます。
医薬品製造過程における環境負荷を低減するため、高脂血症治療薬「ベザトール」の製造時にエネルギーや水資源の削減、廃棄物の適正管理を行い、環境への配慮を徹底しています。
また、地域社会との共生を大切にし、本社がある長野県を中心に、地域との交流や支援活動を展開しています。
例えば、製品に関連した健康セミナーの開催や、地域の環境保全活動への参加を通じて、地域社会の発展に貢献しています。
医療アクセスの改善にも力を入れており、開発途上国での医療アクセス向上を目指した活動も行っています。
慢性疾患治療薬「ピートル」を中心に、現地での治療薬の普及や医療従事者への教育支援を実施し、グローバルな医療ニーズに応えています。
また、泌尿器系疾患、代謝性疾患、神経系疾患といった自社の重点領域に関連した疾患啓発活動も積極的に展開しています。
前立腺肥大症に関する「ユリーフ」の啓発活動や、パーキンソン病に関する「ドプス」の理解促進活動などを通じて、患者や一般の方々に対する疾患の理解を深めています。
こうした社員の働きやすい環境づくりと社会貢献活動を両立させることで、キッセイ薬品工業は持続可能な企業活動を推進しています。
泌尿器系疾患と慢性疾患への革新をもたらしたキッセイ薬品工業
キッセイ薬品工業は、泌尿器系疾患、慢性疾患、神経系疾患に特化した医薬品の提供を通じて、患者の治療に貢献しています。
同社の主力製品には、前立腺肥大症に伴う排尿障害の改善に使用される「ユリーフ」があります。
ユリーフは、独自の作用機序により排尿困難や頻尿を軽減し、特に高齢者の前立腺肥大症治療において重要な役割を果たしており、患者の生活の質を向上させる効果が期待されています。
また、慢性腎臓病患者における高リン血症の治療薬として「ピートル」も注目されています。
ピートルは、腎機能が低下した患者の血中リン濃度を効果的に管理し、合併症のリスクを軽減することで、患者のQOL向上に貢献しています。
さらに、パーキンソン病や特発性起立性低血圧の治療に用いられる「ドプス」も、神経伝達物質を調整することで、患者の運動機能を改善し、日常生活の質を高める役割を果たしています。
2型糖尿病の治療薬としては「グルファスト」が提供されており、これは速効型のインスリン分泌促進薬として、食事に合わせた迅速な血糖コントロールを実現します。
グルファストは、糖尿病患者の血糖値管理をサポートし、生活の質の向上に貢献しています。
これらの製品は、いずれも患者のQOL向上を目指して開発されており、キッセイ薬品工業の研究開発戦略の中核をなしています。
同社は、革新的な医薬品を提供することで、幅広い疾患に対応し、患者の生活を支えることを使命としています。
引用 : https://www.kissei.co.jp/
引用 : https://www.kissei.co.jp/company/
よくあるご質問(FAQ)
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質問:キッセイ薬品工業の年収は?回答:
2022年度の平均年収は758.4万円です。
前年度から約10万円の増額となっており、製薬企業の中では平均的な水準となっています。
職種や勤務年数などによっても異なりますが、平均年齢は43.3歳、勤続年数は18.8年となっています。 -
質問:キッセイの主力品は何ですか?回答:
キッセイの主要医療用医薬品は様々な診療科の治療薬があります。
泌尿器科、腎・透析科、代謝分内分泌科、消化管用などがあります。
特に過活動膀胱治療薬「ベオーバ」や腎性貧血治療薬「ダルベポエチンαBS」、高リン結晶治療薬「ピートル」が主力品となっています。 -
質問:キッセイ薬品の強みは何ですか?回答:
キッセイ薬品の強みとしては、「研究開発力」と「特定領域への特化」があります。
研究開発力では、アレルギー疾患治療薬「リザベン」や排尿障害改善薬「ユリーフ」などの製品を開発しています。
領域特化については、泌尿器領域と希少疾病領域に強みを持っています。
泌尿器領域では、「過活動膀胱」「夜間頻尿」「前立腺肥大症」の治療薬があり、それぞれが診療ガイドラインで「推奨グレードA」に指定されています。
希少疾病領域では、ステロイド治療の効果と副作用に関する課題を解決する新しい治療選択肢を提供しています。 -
質問:キッセイ薬品工業の賞与はいくらですか?回答:
賞与については公表されていません。
業績に応じて変動するため一律の金額ではありませんが、平均年収が758.4万円であることから賞与はその一部となります。
賞与は年2回(7月、12月)にあり一般企業よりは多くの賞与であることが考えられます。 -
質問:キッセイ薬品の倍率は?回答:
製薬企業の新卒採用の倍率は明確に公表されていません。
特に研究職の人気が高く、倍率が非常に高いことが報告されています。
その他の臨床研究やMR(医薬情報担当者)についても研究職よりは倍率は下がりますが、競争が激しい業界・職種となっています。