外皮用剤

外皮用剤とは?

外皮用剤は、私たちの皮膚に直接塗ったり貼ったりする薬のことです。
「外皮」とは体の外側の皮膚のことで、そこに使う薬という意味です。
これらの薬は、皮膚の表面だけでなく、皮膚の中や下の層にまで効果を及ぼします。

外皮用剤の種類

外皮用剤にはいくつかの種類があります。

  • クリーム
    水分を含んだやわらかい薬です。

  • 軟膏(なんこう)
    油っぽい感じの薬です。

  • ローション
    さらさらした液体の薬です。

  • ゲル
    ゼリーのようなやわらかい薬です。

  • パップ剤
    薬が染み込んだシートです。

  • スプレー
    吹きつけて使う薬です。

使う場所や治したい症状によって、どの種類が良いか決めます。
例えば、ジュクジュクした皮膚にはクリーム、カサカサした皮膚には軟膏が向いています。

外皮用剤の効果

外皮用剤は、以下のような皮膚の問題を治すのに使います。

  • 炎症(赤くなったり腫れたりすること)を抑える
  • かびによる感染を治す
  • 細菌による感染を治す
  • ウイルスによる感染を治す
  • アレルギーによる皮膚の問題を治す
  • 乾燥した皮膚を潤す
  • かゆみを止める

湿疹(しっしん)やかぶれ、水虫、帯状疱疹(たいじょうほうしん)など、様々な皮膚の病気に効果があります。

外皮用剤のメリットと注意点

外皮用剤には、飲み薬や注射と比べて良いところがあります。
まず、患部に直接薬を届けられるため、高い効果が得られることがメリットです。
また、体全体への影響が少なく、自分で簡単に使えることも注目すべきでしょう。

使うときの注意点には、以下の7つがあります。
外皮用剤を正しく使うために気をつけましょう。

  1. 塗る前に患部をきれいにします。

  2. 指示された量だけ使います。

  3. 薄く均等に塗ります。

  4. 医師に言われた場合以外は、塗った後にラップなどで覆わないようにします。

  5. 他の塗り薬と一緒に使うときは、時間を空けて使います。

  6. 長期間使い続けないようにします。
    特にステロイドを含む薬は注意が必要です。

  7. 使い始めてから、皮膚の様子に変化がないか気をつけて見ます。

外皮用剤の薬は、皮膚を通して体の中に入っていきます。
薬の性質や、皮膚の状態によって、どのくらい吸収されるかが変わります。
最近では、薬をより良く吸収させる新しい方法も研究されています。
しっかり効果を感じるために、薬を塗った箇所が他の場所に触れないよう注意しましょう。

外皮用剤は、正しく使えば多くの皮膚の病気を治すのに役立ちます。
でも、自分で判断せずに、医師や薬剤師の指示に従って使うことが大切です。
症状が良くならなかったり、悪くなったりしたら、すぐに相談しましょう。

外皮用剤として使われる医薬品成分

グリコール酸
グリコール酸とは何か グリコール酸(英語名:Glycolic Acid)は、サトウキビやビートなどの植物由来成分として知られる有機酸の一種で、α-ヒドロキシ酸(AHA:Alpha Hydroxy Acid)の代表的な存在です。 AHAとは、水に溶けやすく、角質層(皮膚の一番表面)に働きかけることで、古い角質を穏やかに剥がし、新しい肌の再生...